第58話 5人目?6人目?

私が生まれた時の『ホクトリア』はすでに死の街になっていた。

略奪、暴行、殺害は日々どこかで起きそれが当たり前な街になっていた。

あの緑豊かな、農業が盛んな、作物が豊富な『ホクトリア』は見る影もなかった。


私の家柄は昔からの裕福な貴族だった為、食べることには困ることはなかった。

しかし私の父は『ホクトリア』の民が苦しむ姿に見て見ぬふりはできなく、貧しい人々に食糧を渡し続けた。


そんな父の姿を見て育った私はなんとかこの『ホクトリア』を元の緑豊かな土地に戻したい為、11歳の時にガルバディの首都に単身で移り住み、勉学に励んだ。

そして私は研究にも没頭した。

元の土地に戻したい為に‥‥‥


だが‥‥‥決めてとなる物が見つからず歳月だけが過ぎ、私は20歳になった時、妖精に

チィーユに出会った。





◇◇◇◇


僕はブレイク王に【リペア】を使った。

ブレイク王が淡い光に包まれるとみるみる体の肌色がよくなっていった。

息づかいも普通どうりに戻るブレイク王。


「‥‥‥どうした事だ‥‥‥体が動く‥動く‥‥」


そして自ら上半身を起こすと周りを見渡す。


それを見ていたミリアは大粒の涙を流し


「‥‥‥お‥‥お父様!」


ブレイク王に抱きついた。

そしてミリアの頭を優しく撫でた。


「よ‥‥よか‥‥った‥‥‥バタッ!」


僕はブレイク王が治ったのを見届けると、その場に倒れた。


「光!早く使うんだ!ヒーリングを!」


マーが叫びます。


「‥ヒ‥‥ヒ‥‥リン‥‥グ‥」

ダメだ力が入らない。


「光!早く!」


マーが再び叫びます。


僕は、僕は、


「‥‥ヒ‥ヒーリング‥」


すると僕が光に包まれると、自分の内側から何かが‥‥‥何かが沸々と沸き起こる?そのような感じがし出し‥‥‥


「はあーーーーーーつ!」


「光‥‥」


マーが心配そうに僕を見つめますよ。


で、僕は


「‥だ‥大丈夫‥うまくいったよ」


とニコリとするとマーが


「光!よかった!」


と叫ぶと僕の顔にピトッと抱きついてきました。


「マー、顔に抱きつくのはいいけど‥‥‥い、息が‥‥出来ないん‥‥ですが」


「あっ!ごめん。つい嬉しくて」


そんな僕らを見たミリア姫は泣きながらクスクスと笑ってますよ。


で、ブレイク王が


「貴殿がわしを助けてくれたのか?」


「お父様、この方はプリム小国の国王代理の乙川 光様です」


そうミリア姫が言うと何か先程のよりかな〜り熱い視線を感じるんですが、僕は。


で、僕はマーに小声で聞いてみたんです。


「マー、もしかしてだけどミリア姫が五人目て、ことは‥‥‥」


で、で、マーが


「あれ?言ってなかっかったけ?ミリア姫が光の五人目だよ。因みにクリエラは六人目ね」


ふ〜〜ん、やっぱりなあ‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

ミリア姫が五人目ええええええ!!!しかも六人目がクリエラさんかいなああああ!!!

聞いてないぞ!そんなことはああああああ!

てか、ミリア姫とクリエラさんが逆ですかいいい!!!


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