第47話 将来の話

ガルバディ帝国のベルガー城に着いた僕らはまずはお堀の架け橋の所で警備兵に荷物検査をされます。


まあ、荷物検査ていっても全部見るのではなく、荷物の上だけしか見ない、て情報は事前に分かってましたから。


てか、今回は内部調査なので余計な物は持ち込みませんでした。

(ドローンやモンキーはプリムに置いてきましたよ)


で、荷物検査も終わり漸くベルガー城の中に入ります。


少し急なうねった山道を暫く登って行くと、焦げ茶色?ぽい色の城が見えてきました。


そして城の正門?らしき所で警備兵に停められまた荷物検査ですよ。


で、また許可が下りると今度は城の建物の中に入ります。


建物の中から見ると、流石に頑丈そうに煉瓦や岩が二重三重に積み上げてあります。

確かにこれなら外からの攻撃はビクともしませんよ。

例えるなら『天空の○ラピ○○』に出てくる軍の岩の砦ですか。


で少し広い広場に偽装した馬車を止めると‥‥‥

いよいよお待ちかねの国王との対面です。

が、今は国王不在。誰が対応するかまでは情報は来ていません。


長い石畳の廊下を歩き、何段もの階段を昇り漸くすると王室にたどり着きました。


警備兵が


「プリムからの国王代理の光、他ニ名到着しました」


王室の中から


「よし!入れ!」


僕、ライミさん、クリエラさんは生唾をゴクリと飲み王室の中にはいりました。


そこには‥‥‥


王の椅子には誰も座ってなく、椅子の右隣には‥‥‥僕より少し老けた男性が一人立っています。


「ようこそ!ガルバディ帝国のベルガー城に!遥々プリムよりお越しくださいました!」


男はそう言うと一礼をした。


「あっ!えっ〜と‥‥‥」


「おっと、申し訳ない。私は国王の代役の

ギッシュ=デ=アルベルと申す」


「僕はプリム小国、国王代理の乙川 光です。

で、こちらは僕の秘書のライミ=レ=クリシュナとクリエラ=レ=マシュウと申します」


「うむ」

とギッシュ=デ=アルベルが頷きます。


「アルベル様と申し上げた方がよろしいでしょうか?」

と僕が言うと


「アルベルでよろしい」と。


「では、アルベル。国王様はいったいどうなされたんですか?」


「うむ、ブレイク王は重い病に掛かられ今は城を離れ静養中だ」

腕を組んで悩ましそうに答えるアルベル。


「ご病気‥‥なんですか。だったら私達もお見舞いに‥‥‥」

ライミさんが言うと、


「いえ、国王は今はまだベッドから起き上がれないのです。医者からはまだ誰にも合わすなと」


「そうなんですか。では国王の見舞いは日を改めまして。では今回の‥‥‥」


そして僕はアレク王の書状を渡し、商談の話に入った。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



「うむ、今回の商談こちらにも理にかなったりですな。ではまた明日続きの話を‥‥‥」

アルベルがニコリと言い僕と握手をした。


「はい。ではまた明日」

そして僕らは城を出て街の宿屋へと向かった。



◇◇◇◇



僕らが城から出て行くところを見るアルベル。


「はあー、プリムからの国王代理か‥‥‥」

そうため息をつくアルベルの横に黒いフウードを被った一人の女性が


「彼‥‥‥妖精付きよ」


「そうか‥‥‥‥」


「ギッシュどうするの?」


「明日の動き次第だ。何事も無ければそのまま帰す。こちらも今は無駄な争いは避けねばならないからな」


「そうね」




◇◇◇◇




で、僕らは街の宿屋に到着。

二つ部屋を取り、一つはライミさんとクリエラさん。もう一つは僕、チー、マーで使用します。


で、チーとマーが、


「チー気づいた?」


「マーもかい?」


「なんだよ、二人して」

でチーが


「うん、あのギッシュ=デ=アルベルは妖精付きだよ」

と言うとマーも頷く。


「はあ?妖精付きだってえ?」


「うん。妖精はわからなかったけど‥‥‥確かだよ。マーも感じとっているからね」


驚きました。まさかあのアルベルが妖精付きとは。


だったらその話もした方がいいのかな?と僕が言うとチーは


「やめた方がいい」


「光、もしアルベルが今回の国王の一件にからんでいたらどうする?」

とマー。


「‥‥‥‥‥‥‥‥」

僕は黙って悩んだ。


「今回はただの視察だよ。下手な動きやおしゃべりはしない方がいい」


「僕もチーの意見に賛成だよ」


「うん‥‥‥‥」

けど‥‥‥何かが引っかかるんですよね。

と僕がう〜んと悩んでいると、


「トントン」と、ドアをノックする音。


「私です。ライミです。光様いいですか?」


「はい」


で、ライミさんドアを開けて入って来て、


「明日の件でお話があるのですが‥‥‥」


「あっ、うん、わかった。チー、マー待ってて」


「「うん」」


チーとマーが返事をすると僕はライミさん達の部屋に向かった。


「で、明日の話とは?」


「‥‥‥えっと‥‥実はですね、将来の話をしたくて‥‥‥」とライミさん。


へえええ〜、将来の話ねえ‥‥‥‥‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥でええええええ!!!!!!

将来の話しいいいいいい!!!!!!

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