聞いたことがあるようで無い台詞の話

ブラッド・キット

『心に穴が空いたみたいなの』

「また振られたのかい？」

『えぇ。もう恋なんてしないわ』

「そんなこと言わないで。……僕じゃダメかい？」

『はぁ？』

「僕と付き合えばいいじゃないか」

『私、弱みにつけこむ男の人って、あんまり好きじゃないの』

「……ごめん。卑怯な自分が恥ずかしいよ…穴があったら入りたい気分だ…」

『入ってもいいわよ』

「へ？」

『言ったでしょ。心に穴が空いたみたいって。入ってきなさいよ。』

「それって、つまり…」

『何度も言わせないで。付き合ってあげる。…………驚いてるみたいね？』

「空いた口が塞がらないよ」

『心の穴を塞いでくれた代わりに、その口、塞いであげるわよ。』

突然のキス。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい