29プライベートルーム

数時間前の、加賀美のプライベートルーム


HDを2つさしたノートパソコンを見ながら、もう一台のノートパソコンで操作をしている加賀美。


「大分、改ざんされているなぁ。修正か、目くらましか、まあどれでもいいか。前よりセキュリティーレベルも上がっている…。噂の新人さんかなぁ。」


一つ一つ丁寧に解析の後を残している。

そのいくつく先は、警察庁と警視庁の間にある巨大なデータベースへ矢印はむけてあるように。

「気が付かない事なんてないだろうが、誰が出迎えてくるか、なんだよなぁ。」

加賀美の会いたい相手は、自分のボスではない。それを統括する人物でもない。

両親の事件を、ほんの少しでも知っている人間との接触。

その相手が、薄っすらとは思い浮かんでは消えていく。簡単に真実にはたどり着かない。

そのような人間が沢山、この組織にはいると知っているからだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る