第2話

家がない。そうそれは一大問題。家がなければ野宿するか誰かに泊めてもらうしかない。

いや、ナオとアキにはお金すらない!


「おおーい!どぉすんだー!金ないー!」


「うぁーーぁあ!全部忘れてたー!」


ナオとアキは頭を抱えながら叫び周り地面にひれ伏した。

それを見てカイトは顔を引きつりながらも笑っていた。

それしてミカは


「あははははーあんたら馬鹿じゃんかー!まぁ今日はうちんとこ来なよ!いいよね?」


そう言ってカイトに尋ねる。カイトはうんと頷きナオとアキに手を差し伸べた。


「あ、あなたたちは本当にいい人だー!神さまありがとうございます!」


ナオが神に感謝していると、


「あぁー!ありがどぅごじゃいますー!」


アキは涙を流しながらカイトの手を握り立ち上がった。


「まったくあんたらポンコツだねー。そうだ!仕事ないんじゃないの?よかったら私んとこのギルドに入らない?」


その声にナオとアキは声を合わせて


「よろしくお願いします!」


ギルド。それはモンスターと契約した人がそれぞれの力を使って得意な分野で仕事をしてお金を稼ぐいわゆる冒険者的なものだ。


そしてギルド登録をそそくさと済ませて


「ねぇ、ナオくん?今日泊めてもらうんだから早速行かない?私の力を試してもらいたいし。」


椅子に座ってこれからのことを考えていたナオにアキが言った。


「そうだな。でもなにするんだ?」


ナオが不思議そうに聞き返すと、


「私の力は水を自由に操れるの!だから…んー魚でも捕まえたりしない?」


それを聞いて簡単そうだし二人で海に行った。


町から少し離れたところにある海に行った。

白い砂でエメラルドグリーンの海が広がっていた。しかしまだ春のはじめのころ出会ったため泳いでいる人は一人もいなかった。


「じゃあナオくん!私の手を繋いでくれる?」


そう言ってアキは手を差し出す。


「な、な、な、!?手をか?」


女の子と手を繋ぐことすらしたことないナオは緊張しながら言った。


「力を伝えるためには手を繋がないと行けないの!だから、はい!」


そう言ってさらに手を突き出した。ナオは緊張しながら手を繋いだ。

アキに色々説明されたが緊張とドキドキであまり話しが入ってこなかったが何回も説明されるうちにやっとコツをつかんだ。そしてナオは海に向かってもう片方の手を伸ばし


「水よ!ウンディーネの力によってここに我が願いを叶えよ!」


そう言ってナオは脳内に海水を操るイメージをした。すると海はそのとうりに動き水の中から魚がバシャバシャと、上がり砂の上に落ちた。


「す、すごいよナオくん!こんなに完璧にできるなんて!」


アキが感心して両手でナオの手を握る。ナオは照れながらも、


「向こうの世界ではさアニメとかが好きで、そのキャラクターとかがいっつも横にいるイメージとかしてたんだよね。まぁ女の子となにも関わりなかったし…」


ナオは少しがっくりしてしまった。


「ナオくん!そのアニメの女の子にしてほしいこと私がしてあげるからもうそんなことしないで?なんか…他の子に取られたくない的な…?まだなんでもないけど…」


アキは少し照れ臭そうに言った。


(あぁ!神さま!こんなの幸せすぎますよ!まさか好きだったアニメキャラにそっくりな女の子ですし!銀髪!ロング!一途でかわいい!)


ナオは頷き感謝の言葉を返した。するとアキは顔を隠してそそくさと魚のところに行った。

それにナオは付いて行き20匹目ほどの大小さまざまな魚を持ってきたカゴに入れ早速換金所に行きお金にした。


ーーーーーーーーーーーーーーー

この世界での通貨


ベル


一ベル=100円


ーーーーーーーーーーーーーーー


その後カイトたちの家に行きご飯をご馳走になった。アキがご飯を作ってくれたのだがとても美味しかった。

ナオは一人暮らし歴は長いが料理はそこまでなのだ。それ故に1番心配していたご飯作りの問題が解決された。

その日は疲れていたので早く寝させてもらった。シングルベットが二つあったがアキの願いで二人で一緒に寝ることになった。ナオは緊張を隠せなかったため壁際を向いて寝ようとしたがアキと出会った時のことを思い出し、どうしても寝れなかった。それに感づいたアキが、


「ナオくん?ごめんね?緊張しちゃうよね…私あっち行くよ!」


アキが申し訳なさそうに言ってベットを出ようとしたが、


「待って!お願い!ここで寝てくれない…?ちょっと話せばすぐ慣れるから!」


それを聞いて嬉しそうにアキがベットに戻る。


「なぁアキ?俺のことどう思ってる?やっぱり出来損ないとか思ってる?向こうじゃそうだったからさ…」


ナオが小さくなりながらアキに聞く。

するとアキは、


「そんなことないよ?ナオくんはすごくいい人だよ!ずっと見てた時ナオくん何回も何回も人助けしようとしてたし!」


アキのその言葉にナオは喜びながら小声で、


「好きだなーそういうところ」


それに対してアキは、


「ん?なんか言った?」


聞こえなかったために教えてもらおうとするが


「いーや!なんでもないよ!」


「ケチー!」


笑いながらお互いの距離が縮まるのを感じながら二人は寝ていった。

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モンスターパレードハーレム @naomy5050

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