第7話


「さて、何を作るかな…」


肉じゃがを知らないぐらいだ、簡単なものを作ってもガッカリはされないはずだ。


「じゃあ、祐一も肉じゃがつくる?」


「ふむ…」


顎に手を当て考える。


肉じゃがだと結衣の料理もどきのせいで悪いイメージがつきそうだしな…


「決めた!」


俺でも作れるぐらい簡単で美味しいものはこれしかない!


「何にするの??」


「まあ見てろって」


そう言って料理を作りだす。






「出来たぞ!」


今度は料理にあまり期待していないようでムスッとした顔で待っていた。


さっきのを食べて俺の料理を不味いと決めつけないあたりはありがたい。


「今度はちゃんと食べられるものか?」


幼女が聞いてくる。


「ああ、さっきの出来損ない料理とは大違いだ」


「出来損ない!?」


後ろで結衣がショックを受けているが気にしない。


「ほら食べてみろ!」


「これは…ただの味噌汁と米ではないか?」


「いや、それをこうするのだ!」


そう言って味噌汁をご飯にぶっかける。


「なんでかけたのじゃ!?不味くなるだろう!」


やはり、味噌汁かけご飯の存在を知らなかったようだ。


「そう思うなら食べてみろ」


そう促すとしぶしぶ食べ始める。


「!!…うまい!」


「そうだろうそうだろう」


俺は満足げに頷く、なんたって俺の小さい頃の好物だそれが小さい幼女の口に合わない道理はない!


「それ料理なの…?」


結衣が後ろで何か言っているが無視だ


「で、どうだ?師匠にしてくれるか?」


「文句なしじゃ!弟子にしてやる!最初に出されたものを食べた時は死ぬかと思ったがこっちは美味いな!」


よっし!と心の中でガッツポーズをする。


「味噌汁かけご飯に負けた…」


結衣が後ろで落ち込んでいるがやはり無視だ。


「で、どうすればいい?」


修行といっても日本ではそんなこと必要なかったのでどうすればいいのかわからない。


「まずは魔力制御じゃな」


魔力制御か…そういえばケインさんも魔力制御ができなきゃ危ないっていってたっけ。


「具体的にどうやるんだ?」


「その前に、測定の結果が黒というのはどっちじゃ?」


「あ、それは私!」


結衣が手をあげる。


「魔力が多いということはそれだけ制御するのも大変だということじゃが、ついてこれるか?」


「大丈夫です!」


「俺もやる気はあります」


「そういえばお前たち名はなんという?」


「俺が祐一でこっちが結衣です」


「祐一に結衣か、私はミランダじゃ、では今日から修行スタートじゃ!」


「はい!」「おう!」

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