第77話・Destino
冷や汗を流しながら、多摩は普段の溜まり場であるBAR[T&S]に呼ぶ人物達の名前を思い浮かべる。長谷寺 紫陽花、高山 晃一、
長谷寺が起こした[校舎崩落事件]から二日後、金曜の夜を迎えたBAR[REI]に、多摩がリストアップした四人が集まって既に五時間、彼等は─というより主に長谷寺が気持ちよく酔って直近の殺しや盗みについて、声をひそめる事なく明るく楽しげに話していた。九埜は、そんな彼の話に
迅も透も
彼等の残酷さや強力さは広まっている
この場にいる客たちは毎日飲みに来る[REI]の常連ばかりだ、近場に住んでいる者が殆どであるから、密かに四人の話を聞きつつ手帳に書き込みながら酒を飲んでいた。この五日間で[REI]で得た情報を売ることを生業とする者も出始めている。黒腕だけは彼等がくる前も後も変わりない客のままだったが、今日はこの
「お迎えに上がりました、紫陽花さん、晃一さん、九埜さん、セラフィーノさん」
.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます