罪─刻む世界の群像劇─
江戸端 禧丞
第1話・始まりのBAR
深夜、
いつもの事なのか、バーのマスターはしれっとショットグラスに酒を注いでは出しを繰り返している。叱られている男性は、目の前に出された何十枚とある書類にペタペタと
疲れきってカウンターに突っ伏した男性を
空気を震わせる低い低い声が、
「私に、お前の生き
「はぁい、そんじゃ、行ってきまぁす」
隣にいる上等なスーツを着こなすこの男性に、こんな軽口を叩くのは、どの
「また、いつでもお待ちしております」
「あんがと~、あ、マスターこれあげる」
地下の店から、地上に向かう階段を上ろうと一歩足を踏み出したところで、店主は青年から彼の大好物であるイチゴ飴を渡されて苦笑しながら礼を
「全く…毎回毎回、
「そういう所が面白いと、毎回おっしゃってますよ?」
男性の言葉に、確かにそうだと鼻で笑い、グラスの中身を飲み干した。かなりの長身で、ガッシリとした立派な
その頃、青年は自分の家に帰りつき、ある程度の必要な荷物をどデカいリュックサックにまとめ屋根に
.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます