第30話 深層意識の中で答えを見出す展開
―――――あなたはなぜ、小説を書くの?
技術の進歩は人の思考そのものを変える。
Web世界の中であらゆるものの距離は近くなり、『序列化』されていく。
ランキングシステムは便利だ。
何が一番良いのか一目でわかり、
その他一切の有象無象の取捨選択の手間を省く。
選ぶ側が選ばれる側に・・・
それは・・・
自分自身にも降りかかる・・・
あなたは、何百番、何千番、何万番目の人間ですか?
序列下位は自分の存在意義を見出せない・・・
そして、自分の存在を保てナクナル・・・
$$$
堕ちていく
男は深い深い奈落の底へ堕ちていく
淡く光る地面に男は降り立つ。
「・・・ここはどこだ?」
いや、この展開、いかにもありがちな奴
自らの深層世界で謎覚醒する奴
何処からともなく羽の生えた女性が舞い降りる。
――――ここはあなたの深層心理の世界
ほら来た・・・
覚醒・・・覚醒・・・
ムリだ・・・今何を言われてもムリ
もう自分には『覚醒余地』というか『覚醒しろ』がない気がする。
「無理ですッ」
―――まだ何も言ってないんですケド
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