クズの人生回帰 —Value of garbage—

OME

第0解 プロローグにしては長すぎた。

 時を遡る

「僕の名前は佐藤旬さとう しゅん、高校入学して16歳になった僕は前からやって見たかった物がある。それは――【パチンコだッ!!】

なぜ16歳でもパチンコができるって?

それは成人年齢が16歳になったからである。成人年齢が変わればこういった法律も変わり、ギャンブルもできるようになった。

まぁあれはパチンコやスロット業界のごり押しで通った法案だったけど、、

それよりも今はパチンコを楽しもうッ!」


僕は家の近くのパチンコ店によった


「(ここがパチンコ店かぁ、、)」


自動ドアのボタンをおした


カチッ

「あれ?」

カチッカチッ

「開かないぞッ!?」

「うそ、僕ドア壊しちゃったかなッ!?」


すると後ろから声を掛けられた


「あー、それ左だけぶっ壊れてんだよ」

「え?」カチッ  ウィーン

「あ、ほんとだ!ドアが開きました!ありがとうございますッ!」


僕は後ろを振り向いた。

そこにいたのは左側の髪がアホ毛で死んだ魚のような目をしたちょっと怖そう

でも見た目は高校生にも見間違える顔であった。


「(こ、この人、年上なのかな?)」

「何固まってんだ?」

「い、いや、高校生かな、、あ、ですか?」

「・・・童顔で悪かったな、こう見えてお前より年上だよ、高校生君」


そう言って、その男は店内に入場して行った。

慌ててシュンも入店する。


騒音とたばこ臭、だが旬には光り輝くおもちゃの用な夢のような空間に見えた。


「うわー・・すごい・・・・どれからやって見ようかな・・」


キョロキョロ


「き、決まんない・・・

あ、さっきのお兄さんがいる、僕初めてだし、さっきみたいにまた教えてもらおうかな」


僕はアホ毛の隣に座った。


「(えっと・・お金はどこに・・)」

「左上だ。」

「あッ!ここなんですね!」


その男は無言でも旬のあたふたした姿で察した。


「(なんだか恥ずかしくなってきたよ・・教えてもらおうとしたけど、こんなのもわからない馬鹿だと思われちゃったかな・・)」


僕は少し気を落とした。


「…俺も最初わからなかった」

「え?」

「俺も最初は金の入れる場所分からなかったんだよ。

大丈夫だ、俺なんか最初隣の台に金突っ込んだからな‥」

「そ、そうなんですか!?」

「(こんなベテランな人でも最初は僕と一緒だったんだな)」


僕は嬉しかった。そして気持ちを取り戻してパチンコを打った。

男は無言で台とにらめっこ。


その時僕の台で異変が起こった

【ギギギぃいい!】

「?…あの、見たこともないキャラが画面でのた打ち回っているんですが、

なんですかこれ?」


男は驚いた顔でこっちの台をみる


「え!?お、お前それキチガイのキチ丸君じゃねぇか!?」

「なんです?それ?」

「…プレミア演出。当たりだ。」


台は激しい音と共に大当たり


「すごいです、なんでわかったんですか?」

「ああ、さっきのはプレミアキャラのキチ丸君、こいつが出れば当たりが確定なんだが、めったに見られないプレミアなんだ。」

「さ、さすがですッ・・・このキチ丸君は他の台にも出るんですか?」

僕は目を輝かせながらこの人に聞いた。

「いや、会社によって違うキャラが出現する。まず俺たちが打ってる台がキチ商事のキチ丸、和平のマルちゃん、シャミーのプレやん、楽々はたのキチ君‥まぁそんなとこかな。」


僕は唖然として聞いていた。

だけど、物知りですごく頼りになる人だなって思った。


「あ、あの・・」

「ん?」

「お名前聞いてもいいですか?」

「あ、ああ」

「僕は佐藤シュンです」

「小芽川 遥河だ」


僕は名前が聞けて嬉しくなった。


「・・師匠と呼んでいいですか・・?」

「は?」


これが僕と師匠との最初の出会いでした。


この後、僕はビギナーズラックで何回も当たりを引いた。

ちなみに師匠の台は無反応。帰ってしまった。


その後日も僕は店に赴き、師匠はいた。そのまた次の時も会った。

僕は師匠と会う度に隣に座って、一緒に楽しんだ。

師匠は毎回違う台に座って必ず隣が空いていたので、いろんな物を僕に見せてくれてるのかなって思い、僕は毎回うきうきしながら師匠の隣に座った。


「あ、そうだ!今日僕用事があったんだ!すみません師匠お先に御暇おいとまします。」

「‥‥ああ」

しかし、この日から師匠の姿は見なくなった。


最初はショックだったけど、これは僕に課せられた試練だと思い、気持ちを立て直した。


「師匠、僕はビギナー卒業したんですね。言葉なくてもわかります・・

僕は師匠が居なくても頑張っていきます!!

僕は決意しました・・学校で部活を作ると!」

(そしてまた一緒に打ちましょう!)


こうして僕の間違った青春が始まった。

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