三月十三日、十四日

 十三日。

 昼。じゅけいがどこからか呼ぶ。村では一日毎いちにちごとあたらしい鳥の声が聞かれる。

 春野菜をわけてくれた家があった。新鮮な緑のものを湯がいていただく。芽吹きのようがたまって腹心地もよく思う。これからは、ふき、こごみ、たけのこと楽しみが多い。


 十四日。

 あまたの星に

 さそえむすめ

 ただむきわせ

 やらかい足で

 草ふみ鳴らせ


 りゅうのおみやの

 銀の龍

 つづみ星からきゅうきんぼし

 北の高山たかやま

 まわって来い


 おどれやおど

 うず風おこせ

 ぞらを渡る

 銀の大河に

 なってこい

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