二月二十日、二十四日

 二十日。

 今年初めてのきじを見る。二羽で北西へと飛んでいった。枝から枝へと渡るヒヨドリ。

 外を歩けばいろいろな花も見られると思いながら、来月まではどうしても自由にならない。部屋にいてちいさな物語を書く。


 二十四日。

 『妖精の手引き書 不思議で美しいフェアリーの世界』(グラフィック社)を読む。この頃、『夏の夜の夢』に登場するティターニアに関心があるので。

 魔法の粉、砂糖漬けのスミレ、絹のちいさなドレス……。夢の硝子がらすでできたような、少女のもつ宝石箱のような、はかなさといろどりとが合わさった本だった。

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