十二月一日、二日

 一日。

 机に向かいっぱなしだったのが、ようやくひと段落して息をつく。

 作業期間に資料やら紙きれやらで埋まった部屋を掃除する。頭の整理も一緒に。

 師走はじめての日光が、開け放した窓から流れこんできてぬくい。


 夜。友人と外出。

 訪れた店の内装は、もみの木、金糸のリボン、またたく星粒……。赤服の老人も窓のあちこちに、すっかり聖夜を先どりしている。

 この雰囲気のなか、テーブルについて洋食などいただくと、海の向こうの国にいるような気がしてくる。


 二日。

 外を歩くと、道すがらのブルーベリー畑が紅葉で、いちめん紅色。天の澄んだ空色とで織りなされる視界のかがやきに、しばらくたたずむ。

 ほかに目立つのは、イチョウ、ハゼ、カエデなど。なんでもない木々たちが上等のにしきを風にひるがえしている。

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