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2018年12月5日 00:24
『西班牙犬の家』私も大好きな小説です。あの、石盤の濡れた家の中で永遠に動いている、絵のような時計の中の人物たち。読んでいると心が淡く溶けて滲むような感覚にいつも浸ってしまいます。佐藤春夫だと『美しき町』も好きで、この二作は今でも読み返すのですが、木子様の物されるフェアリイ・ランド──読み手を快い夢のあわいに誘う物語世界には、確かに同じ空気が息づいていることだと膝を打ちました。
作者からの返信
安良巻祐介さんコメントありがとうございます。『西班牙犬の家』とてもよいですよね。安良巻さんもお好きな作品ということで嬉しいです。薔薇をきらめかせる水と、揺れのぼる煙草の煙に、密やかな術めいたものを感じます。そして仰るように、時計のなかに存在しつづける人物たちにも心を惹かれますね。秒針の音がこちらまで聞こえてきそうです。『美しき町』、こちらも同じく好きな作品です。迷い込んだら戻ることができないような、しかし触れられない夢幻性を持つ小さな家の群れが切なく思われます。まだまだ深みが必要な拙作ではありますが、書くことの方角を知る星のひとつである安良巻さんに、そう評価していただけたことは非常にありがたいです。
『西班牙犬の家』私も大好きな小説です。あの、石盤の濡れた家の中で永遠に動いている、絵のような時計の中の人物たち。読んでいると心が淡く溶けて滲むような感覚にいつも浸ってしまいます。
佐藤春夫だと『美しき町』も好きで、この二作は今でも読み返すのですが、木子様の物されるフェアリイ・ランド──読み手を快い夢のあわいに誘う物語世界には、確かに同じ空気が息づいていることだと膝を打ちました。
作者からの返信
安良巻祐介さん
コメントありがとうございます。
『西班牙犬の家』とてもよいですよね。安良巻さんもお好きな作品ということで嬉しいです。
薔薇をきらめかせる水と、揺れのぼる煙草の煙に、密やかな術めいたものを感じます。
そして仰るように、時計のなかに存在しつづける人物たちにも心を惹かれますね。秒針の音がこちらまで聞こえてきそうです。
『美しき町』、こちらも同じく好きな作品です。
迷い込んだら戻ることができないような、しかし触れられない夢幻性を持つ小さな家の群れが切なく思われます。
まだまだ深みが必要な拙作ではありますが、書くことの方角を知る星のひとつである安良巻さんに、そう評価していただけたことは非常にありがたいです。