ひとつめ
-ねぇ、パパ、ママ。大好きだよ-
【純粋なウラと強がるオモテ】
今日もお外は雨だよ。
えっとね、テレビが言ってたんだけど、ツユに入ったんだって。
あ!今日はアメとハレマークがでてる!
「洗濯物干せるかしら?」
ママがテレビを見て言った。
ママは、アメがきらいみたい。少し怒ってるみたいな顔になるから。
あ!そうだ!
「ママ!あのね、先生がね!本を読んでくれてね!それでねアメのあ」
「ちょっと考えごとしてるから、静かにして」
「ねぇ、ママ!」
「静かにして!」
怒らせちゃった…。
「お絵かきでもしてなさい。」
「うん。」
お絵かきしよっと…。
それからちょっとしたらアメがやんだの。
「パパ!アメ止んだよ!外行っていい?」
「おー…」
「ねーパパ、行っていい?」
「…良いぞ」
「パパ」
「良いって言ってるだろ。」
パパ…
仕方ないね!ママにも聞いてみよう!
「ねぇ、ママ!お外で遊んで良い?」
「良いわよ」
「ママ、良い?」
「しつこい!早くいってらっしゃい」
あーあ…
詰まんないの…
でも、仕方ないね。
くつは、長靴にしよっと!
んっしょっと!開いた!
ドア重いよ。
あ!虹だ!
ママに言おう!
「ママ!ママ!外すごいよ!あのね!」
「うるさい!早く遊んで来なさい!」
ふぇっ…びっくりした…。
「はーい。」
ねぇ、ママ。
先生が言ってたんだよ。
アメがあがったら、ニジが出来ることがあるって。
ニジを見ると幸せになれるって。
だからね、きっとアメが嫌いで怒れる気持ちなんてなくなるよ。
ねぇ、パパ、ママ。
わたし、秘密基地作ったの。今度教えてあげるね。
だから、今度一緒に遊ぼうね。
ねぇ、ママ。
ニジね、きれいだったよ。いろんな色だったの。ママ、見れなかったけど、ママが幸せになるようにニジさんに頼んだから大丈夫だよ。
ねぇ、パパ、ママ。
わたしね、パパもママも大好きだよ。
「行ってきます。」
だから、ね。幸せになってね。
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