第4話 出会い(後編)
お母さんたちの新婚旅行の終え私一人で帰ってきた。いい人だった。姉妹が気になってきた。私が聞いた、姉妹のイメージがどれぐらい、合ってるのか、分からないから気になる。
初めて家に行く前に一回会おうと話になって
私と姉妹は食事に行った。
安くも高くもない個室の料理店。
姉妹は手を繋いで登場した。
「どうも。」
二人でお辞儀をする。それにつられ私もお辞儀をする。
「どうも」
二人は似ていて、それでいて美人だ。これは私が血が繋がってないのがはっきりと分かる。
互いに自己紹介をした。
背が高く、お姉さんが柚秋さんで、眼鏡をかけてる、妹が冬柑さんだ。
冬柑さんが私と同じ年で柚秋さんが二つ上で、今は同じ高校の非常勤教師をしてるらしい。
私が聞いた、姉妹とは別の光景を目にしてる。
さっき手を繋いで来たときも疑問に感じたがこの姉妹は凄くいちゃいちゃしてる。まぁそんなに出してはないのだろうけど、私には分かる。姉妹独特の空気。そして近い。すべてが近い。入り込むとはちがくてもこの二人は私を受け入れてくれるのか不安になってきた。
料理を頼んで柚秋さんが
「えーと春梨さんはどうして私たちと一緒に暮らそうと思ったの?」
「そうですね、私は姉妹の関係性が気になって、お母さんがいい人だったからですかね。」
と私は素直な気持ちを吐露した。
「そっか。そいえば新婚旅行に着いていっただっけ?」
「そうですよ、楽しかったです。いい人でした。」
「私たちも行けば良かったね~」
柚秋さんが隣にいる冬柑さんに語りかける。それは優しい目をしてる。
冬柑さんは受け入れて雰囲気が優しくなる。
「そうだね、でも私たちは行けなかったし、仕方ないよ」
「私も仕事探してたしねえ、忙しかったもんね」
「二人も来てたらもっと楽しかったかも知れないですね」
と他愛のない会話をして
「春梨さんそろそろ敬語なくしても良いんじゃない?」
と柚秋さんからの提案に私は
「年上ですし私は普段から敬語を使うんで、たまに軽い感じにはなりますけど。」
「軽い感じになってくれるとこっちもやりやすいんだけど、無理強いはしないけど、私たちは姉妹になったんだからね、春梨ちゃん。」
はい嬉しいですと言おうしたらそれを静止するように、ただ食い込みだっただけかもしれないけど
「お姉ちゃんは私だけのお姉ちゃんだから!」
この数時間一緒に居ただけだけどこの子の大きい声を初めて聞いた。出せるのか。
「そうだよ、でもまぁそうだね。」
なんとも、言えない表情だ。
独占欲が強いのかこの子は。ほんとにお姉ちゃんが好きなのか。私がお姉ちゃんって呼んだらどうなるんだろ。さすがにやれないが
さすがに気まずくなったのか冬柑さんが
「ごめんなさい。」
と謝ってきた
「謝らないでください。突然姉妹になるのは難しいですし、仕方ないですよ」
多分的外れな回答だとは自分でも思う。でも誤魔化すのはこれが一番だと思う。
「そうだよ、徐々に仲良くなっていこう?」
とお姉さんが言うと妹は素直に頷いた。
私と姉妹二人との生活が始まった。ただ私姉妹と+1の生活だと思う。私が姉妹になれる日は来るかどうかは分かんないが私は姉妹になれる日が来れば良いなとは思う。
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