姉妹。+1の日常
香花
第1話 朝
私は妹が好きだ。可愛い妹が好きだ。可愛いから好きなのか、妹だから好きなのか分からないが妹が好きだ。肩まで伸びた黒い髪はキラキラしていて髪をとかさなくても分かるぐらい、が私はとかしたことがあるが、砂が掌から落ちる様に髪の毛がサラサラしている。触っていて気持ちがいい。眼鏡をしていても、目は大きい。薄く紅色かかった唇が愛らしい。
「お姉ちゃん?どうしたの?」
心地よい声が私の耳に届く。
「いや何でもないよ。」
私は変わらず妹の隣で顔を洗う。ありがと。と言って妹の手からタオルを取って顔拭く。
妹は軽くメイクをして私に尋ねる
「今日も可愛い?」
と。
私は当たり前のように妹のほっぺに唇を当てこう囁くのだ
「かわいいよ。冬柑」
「あの。すみません。姉妹でいちゃいちゃしてるところ悪いんですけど。ちょっと洗面所使いたいんですけど?」
私たちの新しい住人が扉を開けてこちらをジト目で見ている
「別にいちゃいちゃしてないから、変なこと言わないでくれる?」
と低く鋭い声で同居人に反論する。妹─冬柑。
「えっ…冬柑といちゃいちゃするのは変なことなの…ふゆかぁ?」
私は少し寂しそうに冬柑に尋ねる
「そ、そうじゃないけど」
頬を染めて戸惑ったように言う冬柑
「いや普通こんなに朝からいちゃいちゃするのは変ですけどね。」
まぁ朝じゃなくてもと付け加える。同居人。
少し日焼けした長い髪はいつもより膨らみが増してる気がする。
「朝は時間との戦いなんで。いちゃいちゃはまた今度やってください。」
私は退いて同居人に席を譲る。
ありがとうございますといって髪の毛をとかす。
私たち姉妹は洗面所を出て、リビングに向かい。私は朝食を用意する。私は朝はパン派なのでトースターでパンを焼き、フライパンで卵を焼きスクランブルエッグを作り、ウィンナー焼く。簡易的だが出来上がる。朝は軽くいきたい
。
「あー良い匂いがしますね。ありがとうございます」
といつも見る顔になっている、用意が出来たのか扉を開けて入ってくる。日焼けした髪は2つにまとめて縛っている。腰まで長く、綺麗な顔を降るたび、リボンのように踊るように揺れる。所謂ツインテールだ。
一週間前に一緒に生活するようになったこの子は少し幼く見える顔立ちをしているが妹の同級生で妹と並ぶと同じ年だとは信じる人は少ないだろう。冬柑が大人びて見えるかこの子が幼く見えるのかは分からないが。ツインテールだからなのかな?でも髪を下ろしてても幼く見えるからなぁどうなんだろ
この子は礼儀などは良く見た目が幼いことを相まってかすごくしっかりしてる。私にもまだ敬語だし。
「敬語じゃなくても良いのに」
と私が言うと
「さすがに年上ですし同居する事になったとはいえ、さすがに…まだまだ仲良くなる段階ですし…」
まぁ、年上なのが当たり前なんだけども。
もじもじしてる。ツインテールが揺れる。
「早く食べようよ、お姉ちゃん」
少し頬を膨らませた冬柑が私のわき腹つつく
「はいはい。朝は時間との戦いだもんね。」
私はウィンクをしてご飯を食べる。
他愛のない話をしご飯を食べ終えて。
私たち、3人は学校へ向かう。
ひょんなことから私たち、3人は同居する事になり。これから、どうなるかは誰にも分からない。もちろん。私たち、3人。姉妹にも。
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