デッドランドウォーカー
こたろうくん
第1話
飢餓に、病魔の蔓延。怪異たち。この地は既に死んでいる。
死せる大地、骸の背中。この世界に神は居らず。人もまた、良心を捨てる事でしか生きては行けない。
草花も枯れ果て、痩せこけた骸骨の様な樹々ばかりが点在する、灰色の大地。
朽ち果てるばかりの村々や町、そこで徘徊する死者の様な人々。そしてそれを食らう怪物たち。
誰も彼もが希望を捨てた、終わりの地。あるのは絶望と渇きだけ。
淀み濁った空には今にも降り出しそうな雨雲が一面に広がり、太陽の光すら水平線の彼方に見えるだけ。
そんな地を彼は歩き続ける。救いを与える為ではない。救いを求めてでもない。欲望でも渇望でも希望でもない。唯、終わりを知るために歩く。その時が今すぐ来たとしても彼は後悔しないだろう。
ここは死せる大地。骸の背中。この世界に神は居らず。人もまた良心を捨ててでしか生きては行けない。
彼もまた同じである。この地に住む人々と何ら変わりがない。
これはそんな彼が、終わりを知るまでの物語だ。
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