第11話 ツインテールの僕っ娘になりました (1)

「えぇ~ん、えぇ~ん。李儒理樹が朕を。朕のことを弄んだ~!」と。

「朕に種付けだけして。朕に飽きたからいらぬと。先帝と同じこと~。酷いことを~。李儒理樹も朕に告げぇ~。もういらぬと告げてくるから~。あんまりじゃ~!」とも嘆き。

「オスと言う生き物は、本当に酷い。酷い生き物じゃ~。朕は自害して、また李儒理樹の枕元に立ってやるからな~~~。恨めし、恨めしいよ~。朕は李儒理樹のことがぁ~! 恨めしい~~~」


 何太后さまは僕に離婚宣言をされて泣いている振りをしているままだから。


「おい、こら! バカ女神! 涙がでとらんぞ! 貴様は~!」と。


 僕は嘘泣きばかりをして離婚宣言を誤魔化そうとしている何太后さまへとワンワンと吠えると。


「バカ女神! 僕は要するに元に戻れるの?」


 僕は怪訝な表情で何太后さまへとまた尋ねると。彼女にガブリだ! 僕の背後から嘘つき女神がキョンシーの如く、肩に噛みつき。


「グル、ルルル」と唸り。


「誰が、ばか女神じゃ~! 朕がばか女神ならば伴侶の李儒理樹はばか亭主だ!」と。


 二匹の魔物から攻撃を受け防御──。絶対絶命な僕へと女魔物が悪態をついてくるから。


「ほら、やっぱり、泣いてないではないですか~? 何太后さまは~、本当にうそつきなのだから~」


 僕は背後の魔物──。僕の肩を「ガル、ルルル」と相変わらず唸りつつ噛む、何太后さまへと不満を漏らせば。


李儒理樹の方がうそつきじゃ……。前世で朕を弄り殺したから、責任をとると男らしく告げてくれたのに。土壇場になれば男と言う奴は。朕を弄ぶだけ弄んで捨てる酷い生き物じゃ……」


 何太后がまた僕へと悪態をつくから。


「僕のこの身体を弄んだのは何太后さまで。僕はまだあなたを弄んでいないから童貞のままなのですが。何か不満はありますか?」


 僕が何太后さまへと、また懲りもしないで自分が未だ童貞だ! と威張り。

 わりと大きな僕のオ〇パイを逸らしながら空威張りをすれば。


「クス」、

「クスクス」と。


 前世の僕が! ボスモンスター化している暗黒化の僕がね、鼻で笑いやがった。


 だから僕は後ろを振り向く行為を辞め。


「こらぁ~! 前世の僕~! 僕が童貞で悪いかぁ~!」


 僕は罵声を吐けば。


「ラ〇ダーキック!」と叫びながら。


 ドン! と。


 僕のカモシカのようにすらりと伸びた足──。


 と、言っても。未だ成長過程の僕であり。何故か? 高校生のはずの僕がダークエルフ化したら小学生高学年ぐらいの背丈……。


 でも胸だけは将来が楽しみぐらいは大きくなるかも? 家のバカ女神さまぐらいは? と僕は思いつつ役立たずの女神は放置……!


 だけど前世に李儒は僕の蹴りで城壁の壁へと激突した。


 だから前世の僕へと素早く詰め寄り。

 再度「いやぁ、あああっ!」と、威勢のある声をあげ。中国四千年以上の歴史を持つ蹴り足、技を入れ込んでやった。


 すると前世の僕はまたまた違う城壁へと『ドン!』と鈍い衝撃音を立て激突するから。

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