第341話 わたくしだって! (21)
「チッ!」と、曹洪の口から舌打ち。
「今回はしてやられたか」と。
于禁の口から大変に悔しそうな声色での呟きが漏れれば。
「さぁ~て、帰るかぁ~」
「そうですね。洛陽の街へと最寄りをして何か飲みにいきますか?」と。
まあ、何とも明るい声色での台詞……。
そう、于禁。彼女自身のグレー色、灰色した妖艶な身体はノイズと共に消えかかっているにも関わらず明るい顔、形相、声色で曹洪へと呟けば。
「街にはもう淵と李傕殿、郭汜殿達がいるだろうから。三人の飲み物も
曹洪も笑いながら于禁へと言葉を返せば二人もノイズと共に、この場から姿を消していく。
そんな姿を近代日本のショッピングモールで購入した遠眼鏡。双眼鏡で見詰めていた弁姫殿下は、「むっ、むむむ」と呻り。独り言を呟き終われば。
「張譲! 段珪! 二人は直ちに魔術師隊を準備! 詠唱を唱えさせ、攻撃の準備をさせ待機! 空、空中、頭上からくる
弁姫殿下は荒々しく二人の戦姫へと下知──!
それも大変に妖艶な御姿をしたサキュバスのお姉さま方達に下知をくだすのだ。
それも、あの後漢を衰退へと導いた十常侍の御二人。張譲、段珪へと下知を飛ばすから。
弁姫殿下、御二人を臣下に加えているようだが。妖しく、妖艶なお姉様達二人は、姫様の下知を聞いてくれるの? と、危惧しながら様子を窺うのだった。
◇◇◇
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