第289話 そんな二人に対して、更に二名が(4)

 その上、涙目でね、ダークエルフの戦姫様は、可愛くさ。


「ううっ、だ、誰が貧乳、チイパイ、まな板だってぇっ! 理君はいつも僕ので十分だ! 満足している! と、言ってくれているのだぞ……。ううっ、糞! 歯痒い。歯痒い……。駄目、駄目の胸が大きいだけが取り柄な馬鹿娘の癖に……。糞ー! 夏侯淵ー! 敵の先鋒を打ち砕けー! 弁姫殿下と僕のいる本陣へと近寄せるな……。それと?」と。


 魏の覇王様が下知を夏侯淵へと凛と飛ばしていないよね?


 彼女はさ?


 そう、曹操孟徳は、『シクシク』と、自身の瞳を濡らしながら、魏の猛将の一人である。


 これまた超有名人!


 魏王陣営の先鋒を何度もしては武勲を立てている、あの夏侯淵が自身の持つグレイブを天空へと掲げながら。


「はいよぉっ! 姫ー! この夏侯淵にお任せあれぇっ!」と。


 凛と威勢よく、凛々しく叫べばね。


 やはり紀霊将軍と一緒だよ。


 自身が指揮する木馬に跨った埴輪仕様のおチビな兵達へと。


「──いくよー! 皆ぁっ! 突撃だぁあああっ!」


 と、下知をくだすのだ。


「「「キッ、キキ」」」


「「「キャァアアアッ!」」」


「「「キャ、キャ」」」と。


 またもやこれも紀霊将軍のおチビな兵達と一緒だ!


 夏侯淵が指揮する木馬に跨る騎兵なおチビな兵達も咆哮! 奇声! 歓喜をあげると。



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