第286話 そんな二人に対して、更に二名が(1)

「今日という。今日こそ、曹操。貴女の、みしるし首をとってみせますからね」


「はぁ、獲れるものなら、獲ってみろ! 僕の方こそ、いつも通りで返り討ちにしてやるぞ!」


「な、何を! 曹操の分際で、このわたくを愚弄するつもりですか?」


「はぁっ! 何がぁっ! 曹操の分際だ! 僕の方こそ袁術に言ってやるよ! 只の名家のお嬢様でしかない、袁術が僕に戦場で勝てると思うのかぁ? いつも僕に負け、敗戦している癖に。ひっ、ひひっ」と。


 魏の覇王曹操が仲の暴君こと、袁術嬢へと苦笑を浮かべ漏らせば。


「ううっ、くそ~! 曹操の癖に、わたくしへと好き放題言ってくれましたね。歯痒い。歯痒いですね。うぅ、うううっ」と。


 袁術嬢は、曹操孟徳に対して、いつもの雪のように白くてきめ細かな。


 特に今の彼女は、日本製の化粧品を使用、愛用して、手入れが行き届いているから。


 更に真っ白、雪のような肌が、真っ赤な顔、お猿さんのようになり、変化しながら。


『キッキ』と、地団駄を踏みながら不満を返し、漏らせば。


「曹操、もっと言ってやりなさい。袁術の奴に。わらわが許す。許しますから」と。


 今の今迄、遠目から魔王な董卓閣下と睨み合い、対峙──。


 それもお互いが、暴言を吐き合いながら対峙をしていた女神弁姫殿下が、曹操孟徳へと加勢を始めだすのだ。


 だから曹操孟徳は、「はい。弁姫様。僕が袁術の馬鹿へととどめをさしてやります。お任せください」と、告げればね。


 相変わらず、曹操孟徳との口喧嘩で弱い。


 弱くていつも、涙目になっている袁術お嬢様へと加勢の台詞、言葉が放たれる。




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