第163話 李儒(理樹)と内気な姫殿下【三】(21)

 そう彼が! 李儒(理樹)自身が! 只今、身動きとれない。とることができない。この束縛状態は、魔法スキル『一喝!』だと、李儒(理樹)自身も知っている。


 それも彼自身が、身をもってわかっているのだ。


 だから彼は、魔法スキル【一喝】に食らい遭っている最中に、自身の脳裏で、こんなことを思うのだ。


「(このエルフな女神さま……と、いうか、この戦姫さまは、一体誰? 誰なのだろうか?」と思い。


「(この『一喝!』を使える。使用をできる戦姫達は、ほんの一握り。一握りの筈……。それも文官タイプの戦姫が多いい種族のエルフで、【一喝】が使用できるのは、更にごくわずか。わずかのはず……。僕が知っている。心当たりがあるのは、呂布と劉備玄徳、趙雲子龍に金馬超の四名ぐらいしか、いない筈……。あっ! もしかして? 袁紹、袁術にもあるのかな? このスキルが……。う~ん、僕の遠いい記憶だと、袁紹にはなく。自分で国を興し、漢から独立をしようと画策、構図した袁術にはあったような気がするな? 【一喝】のスキルが……)」と。


 まあ、李儒(理樹)の奴は、己の心の中でこんな思案、分析。自分自身にスキル『一喝!』を使用し、おこなうことで束縛をした戦姫が誰なのかを。彼は取り敢えず思案をするのだが。





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