第160話 李儒(理樹)と内気な姫殿下【三】(18)
でも、エルフな女神さまに、怪訝な表情で『何故?』と、尋ね、問われようが、李儒(理樹)自身も困る。困るのだ。
だって彼自身も「ここが見えたからきた」と。
「誰かが僕を誘っている……。待っているような気がしたからきた……」と、だけしか告げることができない。
彼自身も自分自身を庇護してくれる大事な女性(ひと)の反対を押し切り。子供みたいな我儘を告げ。呟き。大騒ぎをしてここ、この場に、己が誘われるようにきた。到着をした訳だから。
彼自身も、自身の目の前で、神々しいけれど優艶、艶やか裸体を持ち、オスを誘うように曝け出したエルフな女神に対して、これ以上の言葉を返す。返答をすることはできないのだ。
またそんな彼、李儒(理樹)に対してエルフな女神さま自身も、己の眉間に皴を寄せ、強張った顔を……。己の目尻を吊り上げる行為をやめて穏やか……。
まさに女神の如く振る舞いで、李儒(理樹)に微笑みかけながら。
「そうですか」と、だけ告げてきたのだ。
でっ、その後は、彼を──。異性、オスである李儒(理樹)のこと……。
そう、エルフな女神は『フムフム』と、いった様子で興味津々に上から下。下から上へと何度も物珍しそうに見詰める彼女と、李儒(理樹)は対峙している最中。最中なのだ。
本人は「(やばい。やばい。どうしよう……。早くこの場から逃げたい。退散したい……』)と、思っているのに。
「(へぇ~。これがわらわ達メスとは異なる。異性になる種族のオス、男と呼ばれる者の姿、容姿なのですね……。わらわは初めて、初めて見ました……)」と、当たり前のこと。
李儒(理樹)の思いとは裏腹に、エルフな女神さまは、己の艶やかな裸体を曝け出したままで、彼の容姿、姿を入念にチェックし、見詰め、観察、堪能する。するからね。
思春期の李儒(理樹)の腹部の下にあるものは段々と化ける。大きくなる。
それも大変に御立派にそびえ立つものだから。
エルフな女神さま、自然の摂理で発情期を迎えているオスに興味津々な上に、自分自身も発情期を迎えている彼女だから。女神さまの視点、視線は、自然とその怪しき物へと興味をそそられるように見詰め魅入り始める。始めだすから。
李儒(理樹)自身は、照れ恥ずかしい。恥ずかしくて仕方がないから。
「(うわぁっ、どうしよう? ぼ、僕のアレ、アレが、女神さまの肢体。裸を凝視していたためと、緊張感で大きく。大きくそびえ立ち始めたよ。だからどうしよう? と、いうか、この場から早く逃げたい。逃げたくて仕方はないけれど……。でも、僕の。僕の身体が動かいな……)」と思う。思うのだ。
彼は、李儒(理樹)はね。
でも、彼の身体、身体全体がね、この通りなのだ。
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