レールガン

 拙作『異界調整官』に登場させたレールガンについて。


 レールガンは、二本の伝導体で出来たレールに電流を流し、そこに電導性の物質で出来た弾を、電磁誘導(ローレンツ力)で射出する装置です。レールが長くなればなるほど、加速されます。兵器以外にも、マスドライバーとしての活用も考えられています。


 原理的には非常に単純ですが、実際に作るとなると大変です。技術的課題のひとつが電力供給です。レールガンを使用するためには、膨大な電力が必要で、それをどのように調達するのかが課題です。

 もうひとつは熱です。レールガンは、レールと弾が接触する必要があるので、射出時に熱が発生します。放熱設計をきちんとしないと、すぐにレールが熱で歪んでしまいます。

 レールガンのアイディア自体は古くからありましたが、この技術的課題のために、なかなか実用化までは至っていません。米海軍のズムウォルト級駆逐艦にレールガンを搭載する計画が公表されていますが……。


 日本では、陸上装備研究所がレールガンの研究をしていますが、アメリカで研究されているものとはことなり、小口径です。また、弾丸はふたつの部分から構成されていて、レールに接触する部分が融けることで熱を発散させる設計です。


 レールガンは、大砲に比べるとエネルギー効率の良い兵器です。しかし、それだけで戦艦などに搭載しようと考えているわけではないでしょう。究極の目的は、戦艦や機動兵器のオール電化です。火砲に使う火薬がなければ、誘爆する危険もなくなるのです。


タイトル、思いつかなかった……orz

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