第2話 始まり
ニカに案内されるままについて行くとそこには大きな穴があった。
見た感じ崩れる気配は一切ない。これなら入っても大丈夫そうだ。ただ入口はかなり急な坂になってるし慎重に降りないと。
ニカはとにかく面白そうなものを見つけるとすぐ飛びついてしまう癖がある、だから危険な目にあいそうなら私がちゃんと止めてあげないといけない。
「かなり急な坂だから慎重に降りるぞニカ」
「わかったよヒョウ。さぁ早く中に入ろう?」
私の話を聞いてるんだから聞いていないんだか…
まぁ危なくなったらとめればいい話だ
今回はちゃんと聞いてくれていたらしく慎重に降りてくれた
洞窟をしばらく進んだが特に変わったものもなく最初は元気に何かの曲を口ずさみ
ながら進んでいたニカも飽きてきたのか無言で奥に進んでいる。
「ニカ、これ以上は暗すぎて進めそうにないしそろそろ戻ろう」
「わかったよ…あーあおもしろいものがあると思ったんだけどなー」
穴の外に出るとだいぶ日は傾いていた。
暗くなる前に帰れそうでよかったと安心した。
もし面白いものが見つかってたら外に出る頃には夜だったろうなと考えて私は苦笑いを浮かべた。
しかし今回も何事もなく終わってよかった。
帰路につこうとしていたその時不意に背後から何か嫌な気配を感じ振り向いた!
どうやらニカもなにかを感じたらしく一緒に振り向いていた。
そこにはあたり一面を覆うほどの黒い霧のような靄があった!
そしてその靄がこちらに迫ってきているのがわかったそれもすごいスピードで!
あれが何かはわからないただ私の中のなにかが(あれはヤバイ!今すぐ逃げろどこかに隠れろ!)と訴えてきている。
「ヒョッ ヒョウ何あれ…?」
ニカも何か嫌な予感がしたのかひどく怯えた様子で問いかけてきた。
「わからない、だけどとにかくあれから逃げるぞ!」
私はニカの手を引いて思いっきり走り出した!
だがその靄が迫ってくるのスピードは私以上でどんどん距離は縮まっていく
(このままじゃ)
と思ったところで私の目にさっきの穴が映った!
(多少怪我はするかもしれないがあれに巻き込まれるよりマシだ!)
私とニカは靄に巻き込まれる直前に穴に転がり込むことができた。
入口は急な坂になっていたためかなりの勢いで私とニカは下まで転がっていった…
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