第69話もっと面白く!

 ギャグならギャグで、コメディーならコメディーで、もっともっと面白くできないか、悩んでいる。

 :ああ、そっか……。

 漫画みたいにぶっ飛んでた方が面白いのかな?

 :ギャグはね。

 はい。ギャグは気後れする。すぐネタが古くなる。毎日どれだけ書かねばならないか。

 :好都合。

 はい?

 :好都合。好都合。無理やり書くよりは。

 コメディーを勉強したい。

 :退屈な、シーンを削って、そしたらコメディーに。

 退屈は敵だな。ガーっと没頭できるものを書かねばな。

 :潰れていく。

 :すごいでしょ?

 :あきれる。

 退屈なシーンって、たとえば?

 :なんか……たとえばー。

 :すごい優しくない?

 つ大吟醸。

 語っていただきましょう。

 :うん。私のレベルになると、相談窓口がいっぱいで大変たいへん。

 うちでつけたぬか漬けです。

 :食べようと思ってた。

 これはよく漬かってる方です。

 :ほほう。うまい!

 :おしんこは?

 たくわんか、きゅうりの*ちゃんくらいならあります。

 :うん。

 :それからね、退屈なのは説明文。

 :強いか弱いか、説明しなくてもわかるように。

 :うるさくて話にならない。

 説明文が?

 :はい。

 説明文足りてないと母に言われるのですが。

 :だから、世間的に言うところの説明と、描写の違いが。

 :コミュニケーションの具合が悪くて。

 わたくしも趣味に時間をとられてて。

 :ココミュ?

 まあ、そうです。

 :ココミュってさみしいよ?

 :他の人と交流ないし。

 うーん。最近高校講座を観るようになったんです。一日に数話くらい。

 :特別だよ? サービス。

 はい?

 :特別、とくべつ。

 ありがとうございます。

 :うん、許そう。特別だよ?

 つ大吟醸。

 :そろそろ、大吟醸は卒業。

 新製品のビールはいかがです?

 :うんそれもいいけどさーあ?

 はい。

 :働かないの?

 働いてほしいですか?

 :ううん。聞いただけ。伝聞じゃあいけない表現がいっぱいあるし。自分で働かないとこうは書けない、というのがあるじゃない。

 わかります。

 :そこんとこどうなの?

 たぶん、今のところいきませんね。ハ*ー*ークで嫌なものを見たので。

 :ほーお。ネットで書くんだ? そういうことを。

 嫌な予感は当たるんです。こういう上司を持ったら、大変なことになるっていう。友達からも聞いてますし。無茶をしたくない。

 :わかった。早めに切り上げて。

 なにを?

 :仕事!

 はい……。

 …

(コメディーはどうするんだ?)

 :地上げ屋とか。

 らしい、とかみたいだ、とかではいけないんですね?

 :そうなんだよ。

 読書で補えないでしょうか?

 :働け!

 こわいよう。

 :働くんだ!

 えっと、いつから?

 :来週から。

 なにをして?

 :テーブルトーク。

 それは趣味では?

 :うーんうーんって、悩みながら書くの。はやく!

 ええ? テーブルトーク? やったことないぞ? 女神が目を通してくださるので?

 :やぶへびだー!

 じゃあどうしたら……

 :シン*チ!

 *さんだったらどうするかな?

 :いようし! それでいこう!

 は?

 :**さんならどうする? 

 :それで行こうと言っている。

 できるかな……。無理だと思うけど。……やってみるしかない!

 :おーがんばれ!

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