第18話一体読者はだれなのか?

 女神、行き詰まってます。プロット通りに書くのでは、なにかが足りない気がするのです。

 プロットは母が「おもしろい」と言ってくれたし、話はふくらんだ。序章的なものは終わったんです。

 さあ! これからクライマックスに向けて、一波乱起こさねばなりません。その起爆剤が考えつかない。どうしたらいいのでしょうか?

 :小学校のテキストから抜粋すれば?

 御冗談、ですよね?

 :あーはいはい。最初から全部やり直し。

 ええー!

 :そんなことやってる場合か! いじめられるわよ。これから自分で解決しないと。今までやって来たのがパー。全体的に固まっているけれど、その次が……。

 心配はいらない。都合よく書かないで、キャラクターが不自然だよ。もうちょっと真面目に書けよ。

 ドシリアスなラストを考えてもいますが、そこへ持っていくにはライトな面を強調しなければならないんです。

 :腕が鳴るなあ。

 :ひとつひとつ、解決してほしい。

 ミステリ風にやるなということ?

 :惜しい。ドラえもんみたいに、ひとつひとつ問題をクリアして、そこからハッピーエンドに。

 ドラえもんですね? 主人公に、親友枠にヒロイン枠、劇場版ではライバル役は戦闘員枠になってますね。

 :そう。できるじゃない、分析。

 じゃあ、戦闘員(ライバル)を登場させるべきでしょうか?

 :それがいいと思いますよ。

 ありがとうございます。カルピスどうぞ!

 :あらん、いいのに……。

 ソーダ割りでも水割りでも(牛乳割りでも)おいしいですよ。

 兎神 入鹿さんの推しです。

 :ならいいわ。ヒントをあげる。いままではろくにやってこなかったことを、舞台にする。

 アイドルものとか?

 :そう、そういう感じに。

 旅の踊り子、とか。

 :そうそう、そういう感じに。

 見えた! 一つのヴィジョンが!

 :パワー、残ってるじゃない。

 ありがとうございます! 一晩考えてみます!

 :一晩かあ。

 ダメですか?

 :やめたほうがいい。

 では思ったままに書きつける……。

 :いまやったことを考えて。

 えーっと主人公に仲間が増える。

 :そのとーり! やればできるじゃん!

 おお! やってみます! 多謝!

 :またねー。

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