第10話ダメだしもらた~~

 いやいやいや。かなり、頑張りましたよ? わたくし……。

 そりゃ、途中で食事したり、ブレイクタイムと称して甘いコーヒー飲みましたけど!

 :半分読めなかった。

 あう。そうすると、書き直しかなあ?

 :うん、だめです。

 そんなー。

 :そんなーじゃないでしょ。脱皮しろ脱皮。

 やはり、声に出して原稿を読んだ方がいいでしょうか?

 :そういうふうに、工夫してから「書いた」っていうの。

 はうーん。じゃ、じゃあ……直せば読めるレベル?

 :後ろに手をまわして。

 あいててて!

 :これホントに、殺人技だから、つかってみてよ。作中、書いてなかったでしょ。殺人級の技。

 んと、なにをどうされたのかもわかんないんですけど……。

 :確かに。親指をかしてごらん。

 あいーててて!

 :だから、ひねるのよ。

 あいてててー!

 :ヤな感じに関節決まっちゃって、かわいそう、ってくらいいじめないと。殺陣でしょう?

 そうですけど、飛び蹴りの後で回し蹴りって駄目ですかね?

 :だめです。よく見ろ。殺陣っていうのはね、たしかに見栄えがよろしくないといけない。けど、量子力学、物理無視して飛び蹴りなんて、スカート履いてるんですか?

 そか、ひらひらっとする?

 :だめです。グバア――!!! です。

 書き直したら認めてくれる?

 :そうね。まあね。息苦しいの嫌だし。

 よおし! グバア――っと……あうっ! し、下着どうしよ。見えちゃう?

 :漫画みたいだね。

 そうか、一瞬おこったことだから、そうはっきりとは見えない……?

 :そのとおり。

 じゃあ、グバア――! でいいんだ?

 :そう。今のうちになおしなさい。

 ああ、ファッション、一分丈のレギンスだった。

 :かわいくなーい!

 :なにそれ。地球が何回まわったら、シュミーズ?

 あ、ナンバーズ的にはシュミーズなんだ……。

 :そう、それに決定。

 よし、グバア――っとめくれて、白いものがなびくのがイエーイ、みたいな?

 :そういうふうにしな。

 はい、ありがとうございます!

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