スローライフに奴隷は付き物?

ひまとま

第0話 転生の手続きにおいて…

『ってことで、私の手違いであなた方は亡くなってしまいました。リア充爆ぜろ』

「何やってんのよー」


 絶対に故意でやったであろうこの死神は、あろうことかデート中の俺たち二人を事故死させやがった。しかも理由が、デートばっかしてるこのリア充をどうにかしたかったとか、そういう理由らしい。ふざけるな。


『失礼、彼氏いない歴イコール年齢の私とは違って、あなたたちは産まれた時から恋人でしたもんね』

「え、本当!?さすが運命。産まれた時から決まってたなんて!」


 あんた女性かよ。黒いフード被ってる上、ドクロの仮面被ってるから全然わからんかったわ。それと、産まれた瞬間から恋人同士ってなんだよ。意思疎通すらできん時期だろうが。


『お詫びとして、剣と魔法がつまった夢の異世界へ転生させてあげますが、何か要望はございますか?リア充爆発しろ』

「じゃあね、え〜っと……」


 言葉の端々に本音を混ぜるのはやめてほしいが、とりあえず要望を言っておこう。


「じゃあ、スローライフに憧れているので村人で」

「じゃあ私はタケルンの奴隷で!」

「何だって!?」

「もちろん、命令を拒否しても罰がない方向でお願いね!」

『じゃああっちの世界での名前はランダムになるんで、頑張ってくださいねー。チッ』


 俺、タケルは村人になり、幼馴染兼彼女のミヤビは俺の奴隷になることになった。

 さようなら、俺のスローライフ。

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