第7話
こぐまが大大大好きな消防自動車のイラストを見せてくれるんだけどもう何百回と見せてもらったので気のない返事をしていたら「しょうぼうじどうしゃ、こわい?」と心配してくれた優しいね……。
データを送ってからしばらくは編集さんとはぽつぽつと事務的なこと(住所の確認とかペンネームどうする? とか)やカバーの折り返しに載る紹介文考えたりとかイラストの参考にするための家のイメージの確認とかイラストレーターさんが決まりましたキャラクターデザインができたので見てくださいとかそういうやり取りをするぐらいで特に私のやることとかはなかった。なかったんだけど夜になると「よーし私の時間だ!」と元気になる癖が治らなくてKindleUnlimitedでBL小説を読みふけってしまい(結構色々入ってるんですよね一週間で二十冊ぐらい読んだ……)寝不足のままだった。みんな気をつけてね!
ていうかさらっとすごい重要なこと言ったけどイラストレーターさんが決まったんだよ! 編集さんが「キャラクターもうまいし全体の雰囲気を含めたイラストを描ける方」的なことを言ってて「え、それって……私が打ち合わせの時に「こういうのが好き」って言ったの覚えててくれたの!?」ってなった。は? 何? 愛じゃん!!!(仕事だよ)
実際すごい素敵なイラストを描いていただいて見た瞬間に「あああああああ!」ってなった。家が……そうこれがゆすらと木崎の家なんだ……! これこそが日当たりのいい家……これがゆすらと木崎の住む家の雨樋……!(実際イラスト見ると雨樋がめっちゃよくないですか? 本当にこの家には人住んでるんだ感というか)よく見ると洗濯物干されてるのが……あとキャラクターもすごいいいですよねゆすらの可愛らしい雰囲気だけど一筋縄ではいかなさそうな表情とかそれを見る木崎の優し気なまなざしとか一目でこの夫婦のちょっと変わった個性が見て取れるというか……あああああああああ。本当にありがとうございます。
いいニュースのあとは悪いニュースね。「章タイトルどうします? つけます?」って編集さんに聞かれて……いやそりゃあったほうがいいですよね……あったほうがいいよ……ウェブ小説投稿するときも「あー本当はナンバリングだけじゃなくて話ごとにタイトルがあったほうがいいんだろうけど……」って思うもん……なんでないのかってそれは……それはもうあなたもわかってるでしょ! 今まで何を読んできたの! 体験記の各話のタイトルを確認しなさい! 苦手なの! 作品全体のタイトルつけるのさえ苦手なのに章タイトルとかつけられるわけないでしょ! あらすじ書くのも苦手だしウェブ小説のタグを考えるのも苦手だし小説の本文を書くこと以外何もかも苦手だし実際あった出来事を文章にするのも苦手だしなんなら小説の本文書くのも苦手だよ!(天才とは?)
「あったほうがいいですよね……苦手なんですけど……」って返信したら「じゃあ初校校正のときに直接紙に書き込めばいいのでそれまでじっくり考えてください」って言ってもらえたのでじっくり考えました! どうなったのかは立ち読みでもして確認してね!
あとタイトルは編集さんが考えてくれました! 家という場所とそこにとらわれたゆすらの物語だったウェブ版にくらべてこれは「夫婦ふたり」の物語だよ! という違いがすごい出てて「おお……こうなるのか……」ってなりました。ほかの人にタイトルつけてもらうこととか滅多にないというか初めて? だから勝手に編集さんからのプレゼントだと思ってる。わーい。
編集さんに言われた通り元のままの雰囲気の書籍化のつもりではいるけど「これどうなんだろ……いやそもそも元の雰囲気って何……わからない……」ってなった結果「もし読者の人から見てめっちゃ変わっててもウェブには元のやつ残してるからまあいいや」ということにした。違いは恐れない。書籍版として面白ければ……それで……いや個人的にはあんま雰囲気変わってないと思うけどね!
そういう余裕のある時間もやがて終わってさーて次回は楽しい楽しい校正の時間だよ!
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