炎の異世界魔道士

@Kaihara

第1話

あの日僕は車に轢かれて死んだ....はずだった。

「おーい起きろよこら」

「ここは? 俺死んだはずじゃ」

「あぁそうだよお前は死んだんだよ。でもさー上の奴らがさ、他人の代わりに死んだお前を転生させろって煩いもんだからさー、しかも、なんかおまけで能力渡してやれってんだよ。ホントだるいわー。ほらさっさとこの中から選べ」

「氷」「雷」「風」「炎」「説明はめんどくさいからしないぞー」「こいつ適当だなー」「早くしろよー」「分かったよじゃあ「炎」をくれ」「はいよじゃあいってらー」「開け世界の扉よこの者に新たなる命を」そいつが今までと違った真面目な声色で呪文を唱えた。するとどこからか大きな扉が現れ、開かれそれに吸い込まれていった。

。。。。

「おーいおーいお兄さーん」肩を叩かれ呼ばれる声に目が覚めた。

「ここは?君は?」「ここはグランデインの街道だよ。お兄さんはここで倒れてたんだよ。」「ん..あぁありがとう」「私は誰かと言うとねー倒れてたあなたを助けてあげた親切なお姉さんだよー、名前はねー」「お前サキか!!なんでお前もこの世界にいるんだ!!」「嘘、何で私の名前知ってるの?え?この世界?来た?どういう事?それにあなたとあったのは初めてだよ?」「そっか似てるだけか、そうだよなこの世界にいるわけないもんなすまない」「ていうかあなた何でこんなところで倒れてたのよ」そういいながらサキらしき手を伸ばしてきて立てるように促してきた。ヒロキはその手をとり立ち上がると「俺は前の世界で死んだんだその後変なやつに会って目が覚めたらここに倒れてた。」そう答えた。サキはどうやら信じてはいないようだまぁ信じなくても別にいい。「サキ?だったよな?この世界について教えてくれないか?」「ん?あぁいいわよ」そう言ってサキは語り始めた。ここが魔法が使える世界だということ、悪の軍団的なのはいないこと、コロシアムで勝ち上がった者が王になれること、魔法には水、土、風、火、氷、音、植物、雷という種類があることを。「なぁ、炎魔法って火の分類なのか?」「炎魔法?そんなもの聞いたこと無いわよ?」「....え?ま、まぁいいか魔法の使える属性使えない属性とかはあるのか?」「そうね一人一属性しか使えないわね。私の場合は風魔法ね」「なるほど、魔法はどうやったら使えるんだ?」「そうねー説明するより実際見た方早いわ、着いてきて」そう言ってサキは走っていった。「おい、ちょっと待てよ」急いでヒロキはサキを追いかけた。

。。。。

「ここよ!どう?私の魔法訓練所」サキが訓練所と指さした先にはカカシがポツンと一本立った広い野原だった。「どう?って言われてもただの...」その先を言おうとしたヒロキに強烈なキックが飛んできた。そのキックはヒロキの顔を捉えヒロキを弾き飛ばした。岩にものすごい勢いでぶつけられたヒロキは血を吐いた。「ぐはっ」それを見たサキは青ざめて「つい反射で足が出ちゃった。」「ご、ごめん大丈夫?今魔法で回復させるね」「大地の息吹よこの者に安らぎを与えたまえ 」「アウラ.アニマ」すると周りの風がヒロキに集まりヒロキの傷を治癒していった。「これがまほうか」「そうよ、今のは風回復魔法よ」「あのキックも魔法なのか?」「いやあれは普通のキック」「それであの破壊力ってやばいな」「そんなことより魔法使い方知りたいんでしょ?」「そうだった、自分が使える魔法はどうやれば分かるんだ?」「なんか自然に分かるのよなんでかわからないけど」「なんだよそれー」「こうなんか頭に浮かばない?」そういやなんか転生する時になんか選んだ気が、あ、炎だ「分かったぞー」「じゃあ次は使い方ね。これも簡単よ、どんな魔法を使いたいか思い浮かべたら勝手に呪文が分かるわよ。とりあえずなんか攻撃魔法使ってみましょうか」炎の攻撃....炎のパンチ.... 「エクステンド.フーゴ」そう唱え岩に向かってパンチを繰り出した。すると拳に炎を纏い岩を粉砕した。「これが...魔法...俺の魔法」「何それそんな魔法初めて見た。火の属性の魔法は何度か見たことあるけどそんな魔法無かったわよ」サキはそう言いながらとても興奮していた。「なぁもう1個試したいことがあるんだけど」「えぇいいわよどんどん試してどんどん新しい魔法を私に見せて」そう言うサキは目をキラキラさせていた。それを聞いたヒロキは、イメージを作り始めた。炎....仮面ライダー...炎のスーツ「フレイム.トランス」ヒロキがそう唱えると全身を炎が包み込んだ。「えっ!だ、大丈夫?」慌てて助け出そうとするサキをヒロキは止めた。その頃には最初タダ包んでいただけの炎が体にあった形に変わっていった。最終的には何やら鎧を来ているかのように纏まった。「悪は正義の炎で焼き尽くす。仮面ライダーーフレイム」わざわざヒロキはポーズを取りドヤ顔だ。しかしサキは困惑していた。サキが困惑するのも無理はない。なぜなら仮面ライダーというものを知らないからである。それもそのはず仮面ライダーとはヒロキがいた世界、つまり異世界で流行っていた。テレビ番組だからだ。「うわぉまじで出来た。カッケー」そんなことを気にも留めずひろきは1人興奮していた。そして満足したヒロキは「そういやコロシアムで王を決めるんだろ?それはいつやってるんだ?」というように戦いたくてうずうずしていた。「確か明日から開催されるはずよでも、とりあえず今日はもう晩御飯にしましょうか。」

。。。

翌日....「おい! サキ起きろー早く行くぞ」ヒロキは寝ていたサキをそう言って叩き起した。「今何時ー?まだ寝たいー」「もう6時だぞ」「え?!夕方の?」「そんな訳ないだろ朝だよ」「なーんだ早い!!あと1時間寝る。おやすみ」

。。。。

1時間後...「おはようさぁ行きましょうか。」そう言いながらサキはドヤ顔で起きてきた。「行きましょうかってお前待ちだったんだけどな。まぁいいか、ここから遠いのか?」「そうねぇー歩いて三十分位かなー」それを聞いたヒロキは目を閉じて呪文を唱えた。「フラム.モトチクレッタ」

すると炎のバイクが出来上がった。「よし乗れ」「え?!暑くないの?」「問題なし!」恐る恐るサキは後ろに乗った。「よし出発だ道案内よろしく」

。。。。

十五分後...「ここかぁーでっけー」一方サキは道に倒れ込んでいた。「あんた飛ばしすぎでしょ死ぬかと思ったじゃない。」「いやーすまんすまんあれがいちばん遅い速度なんだよ。」サキを引っ張りながらコロシアムの中に入って行った....続く

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