こころのパズル

第1話 こころのパズル

こころの中に1つのパズルがあります。

そのパズルはその人が持つこころの中の世界を表しています。

そしてパズルは色や形は似ていても、人の数だけ無数に存在します。

生まれたときに人は一つのパズルのピースを手に入れます。

そしてすぐにいろんな色や形のピースを手に入れていきます。

初めはこころの中に勝手にどんどん入ってくるだけ。

少し動き回れるようになると、自分からピースを手に入れるようになっていきます。

しかしピースだけたくさん集まってもパズルは完成しません。

パズルを完成させるにはそれぞれのピースを繋ぎ合わせていく必要があります。

少しずつ繋ぎ方を覚えながらそうして完成したのが、自分が見ている世界の形になります。

しかしその完成して組み上がったパズルがまるで間違っていることがあります。

無理やりピースをくっつけていたり、あるべき場所にピースがなかったり。

そうするとせっかく組み上げた自分の中の世界が崩れていくことになります。

再び自分の世界を取り戻すためには、また初めからパズルの組み立てる必要があります。

パズルはなかなか完成はしません。そもそもピースが間違っているものだったり、いつの間にかピースが壊れて使い物にならなくなっていることもあります。

何回も何回も完成したパズルを崩して新しいピースを手に入れて、自分が見て感じている世界の形をこころのパズルとして作っていきます。