第二楽章:『散』

石鷺地蔵(いしさぎじぞう)と百日紅

石は我が耳

そなたの声を拾って笑う


石は我が欲

掴んで砕いた想いの果てに


石は我が今

置かれた場所で雨を受け


石は我が庵(いおり)

温もり灯した心の姿


いつおかえりか分からんが

そなたが通るこの道で

花根(かこん)の赤子と歌い待つ

我を鳥にしておくれ

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