第4話 ほたる

ほうきぼし

落ち果つるまに

消えにけり

未だ燃ゆるは

我が恋心


《たぶんの真面目訳》

彗星は

落ちきる前に

消えてしまった

未だ燃えているのは

私の恋心である


《脚色した現代語訳(語り口調)》

彗星は途中で光を失ってしまいました。それでも私の恋心はまだ燃えています。


《一応の解説》

にけり 完了と過去なのですが、「〜てしまった。」と訳します。

ほうきぼし 彗星


《一にのまえ解説》

「直球勝負か!」と思った人にはすみません。

でもいろいろ考えているんですよ。いろいろと……。いつも言っていませんが……。


例えば、今回の脚色現代のところでは意識的に「落ちる」という言葉を使っていません。なぜ落ちるという表現を使っていないかというと、落ちきる前に光が消えたのを未だに燃えている恋心と対照的にとらえているからです。

彗星が光ったまま落ちきったというパターンを考えるとわかりやすいでしょうか。

彗星が途中で消えるのを止めなかったら、それはどういう意味を指すのかを考えてみます。どっちみち落ちていということに注目してしまうと、良いイメージになりませんよね。

じゃあ最初から落ちるという言葉を使わなければと言われそうですが、光っている間に彗星がしていることはそれぐらいしか思い浮かびませんでした。

また、ほうきぼしというのもこだわりです。流星と迷ったんですね。

文字数も同じですからね。

でもさすがに恋愛が流星って……。(一夜きりの関係かよ)

とかいろいろ考えています。

言い訳がましい事を最後まで見てくださりありがとうございます。


〜ここからはいつも通りの夢見がちな茜の話〜

彗星っていいですよね。


茜の手元にはヘールボップ彗星の下敷きがあります。


でも星空の写真を見て思うこと。

「これって肉眼では見えないよね。」


いますよね。同じこと思う人。

シャッターを長めに開けて撮っているので、肉眼より綺麗な写真が撮れているというのが大部分だと思います。


今回の和歌も夜空を眺めながら作ったのですが、今現在は星はほとんど見えていません。(勿論彗星も。)

でも想像して目を閉じれば、写真にような綺麗な空なのです。決してVRにも、引けを取らないような。


想像力に感謝。

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