最前線の演劇部
ノラ猫少尉
プロローグ
毎日通った小学校の周りにも
好きだった男の子の家にも
友達と遊んだ公園にも
今は鉛が飛び交う
ここは、戦場。
いくつもの思い出が一瞬にして崩れ去る姿は
美しいと錯覚してしまうほどのあっけない
殲滅だ。
そんな崩れ去る思い出を舞台にして
私は舞う。
両手に拳銃を握りしめて
鉛を避けながら跳躍、回転しながら引き金を引く、その様はどう見えているのだろうか。
この際ならば「化け物」ですら
褒め言葉だろう
命を乞う、兵士の首を丁寧に跳ね飛ばしながら彼女は思う。
「私は、何故ここにいるのだろう」と。
しかしそう思いながらも、命乞いをする兵士達を殺戮することに幸せすらおぼえる自分がいることに心底うんざりしている。
とりあえずひと段落ついたら、こうなるまでの経緯を思い出して見ようと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます