白詰草の妹

 この陽気にさそわれて、きみは港の公園まで出掛けた。

 (わたしは台所で藤の造花をつくっていた)

 洒落しゃれた焼き菓子など詰めたかごひとつをげて、くつは新調していった。

 今日のざしは強い。母のぼうを借りていきなさい。この明るさに、さらわれないように。

 (ああ、白詰草のように愛らしい、わたしの妹よ)

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