翡翠の尾ひれ

 天窓の向こうには

 い海色が満ちていた

 夜釣よづりにいこうとふたりの子ども


 星のうろこのとび魚が

 月の灯りの水面みなもで歌う


 寝台にかえるのは

 少年の夢 少女の夢


 竿さおをかついで飛びたって

 雲にこしかけ待っている

 あわ翡翠ひすいの優しい尾ひれ

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