アコーディオン

 市営のバスに乗り込むと

 先客に少女がひとり

 うさぎがいちわ


 へきりょくの毛が立つ座席

 新緑のゆるやかなカーヴをゆく


 やさしいの停留所で

 扉がひらいた

 アコーディオンのように


 色づいた風

 少女は鼻歌に

 兎は花びらになって

 舞いおりていった

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