episode1
〈仭side〉
俺は今まで何人殺した?
数えきれないな…
仭「こんにちは、殺人鬼です。ってあぁ、言っても聞こえないか…殺しちゃったし…」
そう言って不敵に笑う。
勝手に上がっていく口角を抑えてハハ、と声を漏らした。
「かっこいい!」
仭「は?」
声が聞こえた方を見ると1人。男か女か。誰かが立ってた。
仭「誰だ?お前は。殺してやろうか」
「いや、話だけでも聞いて貰えません?」
仭「何だ。話があるならとっとと話せ。あんまり人と話すのは好きじゃないんでな」
そう冷たく言い放つとそいつは話を始めた。
龍「まず、名は龍といいます。性別は女です。で、お願いなんですが…」
仭「何だ、さっさと言え」
龍「人の殺し方を教えてくれません?」
仭「何故だ。何故教えなければならない?その理由は?」
龍「理由らしい理由は無いんですけど…強いて言うならば貴方に惹かれたから。ですかね」
仭「龍。と言ったか?」
龍「はい」
仭「教えてやらんことはない。ただし。変なマネしてみろ。こいつみたいになるからな」
と、俺はついさっきまでナイフで刺して刺して刺してして痛ぶっていた死体を指差した。
龍「はいっ!ありがとうございます」
こんなのは初めてだ…
人を従えるのってこんなにたのしいんだ。
心地が良かった
今まで人に従ってばっかだったから…
月の光に照らされた龍を見ると何だかキレイだった。
青い髪を一つに束ねて、グレーの目をして…
久しぶりにキレイとかそう言う感情を感じた気がする。
その時の俺の考えはとてつもなく浅はかだったと後から思い知らされることになろうとは…
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