ヴァリアッテは政治が分かりません
政治の会議に出ても、ヴァリアッテ・スノーホワイトにはちんぷんかんぷんです。
政治の話はよく分からない上に、そういった教育をあまり受けていないため、関連用語が理解できないのです。
十二使徒の会話が異国の言葉にように思えてならず、聞いているだけで頭がくらくらしてきそうなのですが、ヴァリアッテは机に肘をついて、十二使徒の会話を真剣に聞いている振りをし続けています。
しかも、何か訊かれる時や、話を振られた時や、回答を求められた時は、しばらく思案顔を作り、
「良きに計らえ」
そう重々しく言うのがやっとでした。
本当は政治の事を勉強すべきなのですが、教えてくれる先生みたいな存在がいないため、導線さえ分からない状態であったりします。
政治というものが分かっていないのは、十二使徒には見抜かれているのですが、それで悪さをしようと考える者はもういません。
皆、人類との決戦の際、ヴァリアッテに半殺しにされた事がトラウマになっていて、逆らう気や悪巧みを行う気力がなくなってしまったからです。
ですから、ヴァリアッテ抜きでもきちんと惑星ヴァルの秩序が守られるように政治を執り行っています。
(この会議、早く終わって欲しい。終わったら、久能を連れて昼ご飯を食べる! 美味しいデザートを買いに行かせるのありかもしれなないな)
そのことに、ヴァリアッテは気づいていませんが。
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