第4話 なんだかんだあって
私にとって人生初の失恋。
それも振られたわけでもなく。
告白することすら叶わなくなってしまったこれは消化不良というか不完全燃焼というか。
モヤモヤしまくって、そのまま私はそれを抱えたまま進級した。
ただ、受験生になってしまった。
その人と、その人達と一緒に働きたいという夢をこのまま持ち続けられるのか不安になった。その時に支えてくれたのが某6つ子の沼であった。
丁度2期という幸せな知らせが舞い込んできた頃だった。私は思ったのだ。子供を救いたいとか、先生と一緒に働きたいとか最早どうでもいい。あのカプが幸せな3年間を過ごす保健室が欲しいと。
そうやって私はこのゴミになってしまった恋心をどこかへ放り投げることに成功したのだ。したつもりだった。
そして話は今に戻る。英語の問題集はまだ両手で数え切れるほどしか進んでいない。だがやる気は出ない!
私はこのガラケーを眺めて、思い出してしまったのだ。放り投げたはずのこの想いを。
ガラケーだけじゃない。当時の教科書とかノートとか、部屋の片付けをする度にこの想いの欠片を見つけやすくなる。春とはそういう季節なのかもしれない。
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