新しい世界
知らぬ人に珍しいものを見せくれるという
それは少女の遺体であった
ミイラ化したそれは背を丸め小さくなって箱に押し込まれていた
そうですね、と答えて場を去ると
見知らぬ人に楽しいことをしませんかという
手には粉と注射器
すぐに分かって用事がありますので、と逃げる多様に去った
見知らぬ人が路肩で演説をしていた
世界を変えるのだそうだ
見知らぬ人が本を手に解いていた
心が楽になるそうだ
私は改札を出てホームにて並ぶ
今日とて変わらぬ毎日だ。私は死んだ目で並んでいた
そうしたら見知らぬ人が新しい世界を見せてくれるという
私は、へぇ、と反応してしまった
電車の音が聞こえる
見知らぬ人は力を込めて私を線路に押し出した
たしかに迫る電車の視界風景は新しい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます