寒い国

翠幽月

寒い国に行きました

風が体の水道管を凍らせる

いつか来る死のために

新聞の逝去のページを眺めていた

知らない人を踏み台にして

死が怖くなりませんようにとおまじないをかける

寒い国に行きました

魂すらも凍る

去りゆく冬の中で

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

寒い国 翠幽月 @long-sleep

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ