第3話;ロゼッタが指南、今更辞められない側室妃!

王宮の1室に連れてこられたジョアンナ

男爵家から至急の手紙も届いており、

その内容と目の前のうずたかく詰まれた本に戸惑っていた


「ジョアンナ様、これから勉強する内容ですが

1:王国の歴史

2:王国の地理

3:王国の文化

4:王国に使える官職の名前と人名、地位

5:王国上位官職の仕事内容と仕事のながれ

6;お妃の心得

7:ダンス、お花、お茶の作法、王妃としての仕草

8:中級算術(小学生高学年レベル)

9:植物、魔物、動物の生態について

10;精霊魔法、白魔術、黒魔術

11;後宮の過ごし方、体制の整え方

12:外国語(最低2カ国)

等でしょうか、まだありますがおいおいやっていきましょう」


「・・・・・み・みなさんそれを?・・・」

「他の側室の方々は、侯爵家、伯爵家の方々ばかりなので皆さん殆ど小さい時から勉強済ですわ

王妃と後宮について、くらいですね」


目の前に山積みにされた数十冊の本

呆然とそれを眺める

「他の方は10歳でこの程度の勉強は終了されてますわ、学園で成績上位が高位貴族が占めるのは当たり前ですわね」

「お父様から恨み辛みの手紙が届いたのすが、よく分らないのです、体裁を保てないので表舞台には一切出ないでくれ、舞踏会もお茶会も断れと、メイドは1名しか送れないと、どういうことでしょう?」


「では早速

後宮の過ごし方、体制の整え方

の指導を始めましょうか!」


「側室の方には月額金貨1枚(100万円相当)の生活費が渡されます

不自由なく暮らせるお金です、それ以上は出ません

国から手配されるのは、護衛3人とメイド5人、これはあくまでも側室妃の部屋付きのメイドで、基本側室妃の世話はしません、掃除や給仕のみです、世話役のメイドは実家から送って貰ってください、そのメイドの給与は実家負担になります、

舞踏会やお茶会のドレスや宝石の準備も実家負担になります」


「え?どうして」


「側室妃は、基本表にあまり出ませんので国に貢献しない者には基本お金は払いません、国主催のものなら支度金は出ますが、多くて銀貨50枚(50万円相当)です」


「そんな・・・正式なドレス1着も買えない」


「国に関わる行事、国に貢献したとみなされれば支度金と給与が別途支払われます、言いますでしょう?働かざる者食うべからずって、お子様が生まれましたら、一人当たり金貨1枚追加で支払われますが」


「側室妃辞めます」

「もう無理ですね」

「え・・・?」

「王のサインの入った書状が男爵に渡りました、嫌だということは王に逆らうことになり、 反逆罪になります」

「・・・」

「爵位はく奪、領地没収で済めば良いですが、処刑される可能性があります」


「お父様に引き取らなければよかったと言われました、疫病神と・・・そういう事なんですね、どうしてこんな事に」


「あなたが無知でお馬鹿なのが原因だと思いますわよ、下位の者が王族にアプローチしない理由を知らないなんて、この制度は側室妃の実家が国庫を無下に利用しない為と力も知力も財力も無いものが国家に携わらないようにする為ですわ、それに男爵家に引き取られてもう8年でしょう?その間何も学ばなかったのですか?全て自分の甘さが招いたものですわ」


「どうすれば」


「勉強しましょう」

ニコッとロゼッタが笑う

「国家に貢献できるよう知識を深めましょう」


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男爵家の庶子のジョアンナは、男爵家の娘が聖女として教会に連れて行かれたため、その代わりとして、男爵が昔メイドに手を付けて生ませたたジョアンナを引き取った形だった、ちょうど母親が死んで孤児院に引き取られた直後だった、しかし勉強嫌いで、家庭教師を悩ませていた、8年たっても貴族のしきたりを覚えない娘に手を焼いていた男爵だった



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