詩など
透明感
ナンセンス①
「ぼくはヘロイン中毒」
パパはマッサージ師
だから消された
マッサージをしているときに
大事なところを揉んでしまったから
ときほぐしてしまった
ゆるめてしまった
つないでいたものをバラバラにしてしまった
その日からぼくはヘロインを吸い始めた
ぼくはヘロイン中毒
ねぇさんは跳び箱の中で生活をしている
跳び箱の中で 弁当箱
一段一段外して
フタをあけると おかずが詰まっている
ねぇさんは
おかず中毒でもある
母さんはスイミングスクールで塩素をしている
園児が溺れる
そろわない歯と歯の間に
母さんは泡立って
園児中毒
アルカリ性でもある
一家がそろうのは
ヘロインを吸っている間だけ
「シャイクスピア」
デンマーク人の王子は唸る
玉子かけご飯が たべたいと
どうこく、
ねるじかんにねられぬマクベスは鏡を見る
おなじかがみを マクベス夫人が見ている
「わたしたち ふこうになってからのほうが よく はなすわ」
「そうだな」
「わたし ふこうってきらいよ」
「そうかい」
「ねぇ」
「なに」
「タマゴ酒」
ママのミルクがどくになるなんて!
もうあかんぼうはねられない
「無題」
君の言語感覚 僕にちょうだい
僕の言語感覚 君にあげる
糸電話の綱が埋まっている昨今
ゆるやかな繋がり
隣の庭に積み石をしに
それは意思表示
皆殺しこそスローライフ!
生活を投げろ 五体が不満足!
ぼくら不器用な中年だから この先何人も犠牲にする
ギリギリがなくなったから 僕らはなんでも言えて
ラッキー&ハッピー
涙を吞むんだベイビー
喋るときは小型の機械をとおしてね
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