科学精神症候群
Dr.ペルパー
預言者を探す
私が郊外の道に進む時はもう夕方に近づいていく。空気はあっという間に静まり返ったが、汗は未だ離れていない。背中から肌寒い感触が伝わってきて、とても嫌な感じです。だから足を速めて前へ急ぐ。これは決して頭のいい選択しではない、葉の隙間から零した光は衰弱で、狭い道を何となく見える程度しか照らす、太陽が沈む後の私は帰り道をつくことが出来ないでしょう。
ここは巨大な木が群れて、空を遮った森だ。凶悪な野獣が住む可能性は十分ある、森で
この地図はぞんざいに見えたのですが、描いた人は私の命を使って信じてもよい人です。辺境の修道院に住むシスターサンプリスは30年の人生に一度も嘘をつくことがありません、都市の住人も彼女の名前を知っている。これは彼女がよそ者の私のため、羽のないペンで描いた地図です。
それだけじゃない、初めてこの森に足を入れた時から私は彼の存在を確信した。だって今まで私の祖国にこれ程の森が存在することは全然知らなかった、木はこんなにも古くて、蔓が木の幹を覆う、太い枝は錆がまだらで、あるいは朽ち果てた、木の根は地面から浮上し半メートル程まで高くて、岩のごとく硬くて、私の手元の
私はずっと信じています、地図の上この×でマーキングした場所はきっと人類の一席がいた、人が住める
……テンプルマウンテンの
ようやく、道は尽きた……もしかして最後の祈りを開始してもよいかもしれません、私は祈りの背後のものを確かめるためここへ来たのですが、最後は祈りの中散っていくしかできない、実に残念なことです。ただし、ここは私の約束の場所じゃない、こんなにも暗くて、汚い土、どこでもあるイチジクの木さえもない。私は崖の傍で生えた蔓に沿ってもっと広い場所を探す、たとえ足が滑って深淵に落ちて粉々になっても、ここより幾万倍ましに違いない!
蔓はその立派な
神よ!蔓の先はなんと泉水と広い空があった?太陽はまだ沈んでいなかったんだ。泉の傍に巨大な
だが違った、泉水はただ森と新天地のホライゾンにしかなかった!何分も歩いてないうちにラベンダーを見つけた!ローズマリーもいる!私は急に一枝を折ってその沁みとおる香りを飲む、分かれてからまだ半日も立たない私の故郷の匂い。とても考え辛いことに、先の森はなんとローズマリーの欠片も見えないとは。私はもう祖国に帰った!
……地図はもう必要とされていない、私は人の力で作り上げた畑の前に来た。ハーブたちは
太陽はもう去った。このままあの小屋を突入し、馬の骨ともわからない奴に見なされ、泊りたいという願いも断れた可能性が十分ある。私は一握りのパセリを洗って、齧った、口の中の匂いをそこまで気持ち悪いしたくない、でも容姿への気遣いは顧みず、分厚い木の扉を鳴らした。
……とん、とん、とん。総計三十回の叩く、ボリュームも上げてみたものの、なんの応答はなかった。
私はとうとうドアを押し開け、勝手に部屋の中に入った。これ程図々しい行為はただ生存本能の
外の蔓の
私はリズミカルな足音を残し、主人の注意を起こしたい、私の目的地のない
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