第4話

戻ってきた頃には既に日が落ちてうす紫の空に月の白が映えていた。特に門限も設けられてないので両親に怒られることもなかった。


あれから何日が経ったのだろうか。

春休みはもう終わりから数えて三日程になっていた。僕は相変わらず暇だったので本屋に行くことにした。

‥‥‥見たことのない作品がある。

志賀直哉の「確信犯」。

慌ててポケットからスマホを取り出して、素早く画面をフリック。

確信犯 志賀直哉 検索


確信犯

志賀直哉の初期の作品。

移り変わる言葉をテーマにした作品。

著者の意図的な意味間違いによって現在までの誤用が広まった。


それがどんな作品なのか、何故知らない作品があるのか、僕は妙に納得した。

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