確信犯
大海の蛙
第1話
タイムマシンを拾った。
春休み五日目。今日は久しぶりに晴れたので公園の桜でも見に行こうか、という事で一人でその辺りをぐるっと廻ってみた。しかし結局、桜の花は昨日の雨でほとんど落ちてしまっていた。
帰りの道すがら、植え込みの上にピカリと輝く何かが見えた。
手にとってみるとズシリと重い。腕時計に似ている。今は二時三十分を指してしる。ただ一つ違うのはストップウォッチのSTART/STOPのボタンがBACKとだけ書かれているところだ。
僕は訳が分からなかったからちょっとそのボタンを押してみた。
‥‥‥辺りを見回しても何もない、よな。ん?いや待てよ、桜の花が落ちてない。
おかしい。さっきまではしっかりと‥‥‥そういえば芝も濡れてない。これは、もしかしたら、もしかするぞ。
腕時計型のタイムマシンだった。説明書によると、タイムマシンという概念が出来た時代から忘れられる時代まで移動できるらしい。この期間を二十四時間に直すと、今は午後二時三十分だそうだ。
未来に行っても分からない事ばかりになりそうだから、過去へ行くことにした。
とにかく限界まで戻ってみよう。
ではポチッと。
僕、無事に到着。
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