第3話 親友ではなかったのでしょうか
高校では、親友とともに山岳部に入部しました。
いえ、親友というのは周りの目から見た僕らの関係です。また、僕が勝手にそう思っているだけかもしれません。しかし彼はいつも一緒に遊びますし、趣味も近くて仲がいいのです。小学校から一緒で、中学での文化祭ではともに出し物をしました。
そんな仲のいい彼が、高校に入って変わってしまいました。
それまで優しく、誰にでも笑顔で、暴言なんて言わなかった彼が、大きく変化しました。
何かあるとすぐに「バーロー」だの「ダーホ」だの「ファッ○ュー」だの、暴言を吐くようになりました。
言っては失礼ですが、何が出来るわけでもないのに人を見下すようになりました。
人は変わると言いますが、なんのきっかけもなく短期間で、悪い方向に変わるものでしょうか?
問題はこの、変わってしまった親友と、部活で登山をしている時に起きました。
そこは比較的高いところにあるため背の低い植物ばかりの、景色もさほど綺麗でもない道。正直言って僕も、先輩達も、部員みんなが飽きていました。
そこで彼が、突然言ってきたのです。
「俺、お前を相棒だとは思ってないから」
いや突然なに!?
「そう……か」
「生き別れとか片割れでもないんだしな」
何を言い出すんだ!? なんのアニメに影響された!?
……理解不能な事を言うことは変わってなかったようです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます